集団療育:社会で生きやすくするための人との関わりを練習!
★放課後等デイサービス「放課後の家」での集団療育
その子の個別の能力が向上してもその使い道を体験させてあげなければ社会での生き辛さは解消されません。なぜなら、社会において”個人”は”集団”の一人でしかないからです。
野球も一人ではできません。9人そろって初めて成立する訳です。
つまり、すごい球を投げるピッチャーだけでは試合はできない事が社会には多々あるというのが現実です。
よって、放課後の家では登校してもらうと必ず個別療育以外に集団療育の時間を設けます。これはグループでの活動を指します。
その子のグループにおける立ち振る舞いを指導員が見つめ、寄り添いながら「こうしていったらいいんだよ。やってみる?」と導いていくのです。
これもまた、習慣になるほど伝え続けます。
怒って「**をしなさい!」では個別療育ページでお伝えした”近所のおばさんレベルの指導”となります。
これではお子さんも理解ではなく、単に強制されているだけで自分のモノとはならないのです。
具体的に例を挙げます。
例えば、自閉症のお子さんがグループレクレーションに参加していたとします。
この子は個別療育でSSTを課題として受けています。しかし、勝ち負けを受け入れられません。
グループレクレーションでは実際に勝ち負けが発生する訳ですが、個別に学んだSSTを礎にこの子に伝える訳です。
「**くん、このレクレーションでは勝ち負けがついちゃうね。どうしたらみんなと仲良くすすめられるかな?」
「怒るのが正しい?参加しないのが正しい?単に悲しむのが正しい?相手を認めてあげるのが正しい?どれかな?」
そうすると、答えてくれる訳です、何回も何回もしたSSTで学んだ事を。
でも、実際に負けた時には怒ってしまうんです。それは仕方ない。でも、それを100回繰り返すのです。横に沿いながら一緒にその子と悩みを共有して。
なぜなら、僕たちは療育者としてその子たちの特性を理解し、その子の10年後に活きる能力を育む任務があるかこそ。